『庶民力復活!公契約法と戦略的規制改革』

デフレ経済の大きな問題点は、消費と賃金(所得)の連続的な下落です。

特に多重下請け構造が常態化した我が国経済においては、元請企業などが圧倒的に優越的な地位を利用して下請企業などへ契約料金カットを強要することによる経営合理化があり、その結果労働に対する賃金が圧迫されます。

これに対し、公契約法の創設による現場労働者の手取り増加、建築基準法における容積率の戦略的緩和といった施策により、デフレ経済の克服を目指すべきです。

1、搾取され続ける下請け企業

庶民力復活に欠かせない取組みは、子会社・下請企業やその労働者の保護、である。

ここで訴えたいのは、様々な業界で見られる元請企業・親会社による、下請企業・子会社やその労働者の搾取である。

2000年代以降の新自由主義の手法に、

元請企業などが圧倒的に優越的な地位を利用して下請企業などへ契約料金カットを強要することによる経営合理化がある。

この結果、下請企業などへ賃金カットや正社員の派遣労働者への切り替えなどの人件費圧縮で対応せざるを得ない。

結果としてこれら下請会社・子会社の労働者の大幅な給料減少、これら労働者の結婚の困難化や消費の減退、少子化、更には先進諸国中最低の労働生産性の低下が起きている。

この現状を打破するためには、

「下請の団体交渉」ともいうべき、下請企業・子会社による元請会社等に対する契約料の団体交渉の推進を通じた、行き過ぎたコストカットの阻止が必須である。

下請企業・子会社、その労働者の抜本的な待遇強化は、下請いじめ・下請搾取の撲滅に不可欠である。

2、庶民力復活の為に中間搾取を撃つ!

わが国に極めて特徴的な商慣行として、極端な下請構造とその中における極めて高額な手数料の徴収がある。

建設業などでは七次下請なども多く見られ、この下請構造の各段階で手数料が沢山引かれるために、実際に作業にあたる会社やそこで働く労働者の受け取るお金は元来の発注料金の半分以下となる事例も珍しくない。

このようなビジネスの歪みに対する特効薬として、既に川崎市、奈良県など多数の自治体で行われている公契約条例が挙げられる。

この公契約条例を法律にし、

現場で実際に仕事をする企業・労働者へ元来の委託料の9割といった、大半のお金が渡るよう政省令など法令で明確に義務付けることで、腐敗した多数契約構造と多額の手数料搾取を打破できる。

これは、とりもなおさず現場で仕事をする下請企業とその労働者を守ることになる。

これは、額に汗する経営者・労働者に活力を与える庶民力復活に向けた重要な取組みである。

3、容積率緩和などの戦略的規制改革で市場を爆発的に創出!

財政支出なき景気浮揚策として有効なのが、都市部の容積率緩和である。

しかしそれは、戦略的に行う事によってのみ経済を切り開くエネルギーを放出する。

官僚的な全国一律の緩和は、建築業の需給の波に見合わない人工的需要を一時的に作り出すことになり、市場を乱し、十分にその効果が生かされない結果になる。

このような仕事は、時間的、空間的限界を伴う戦略を持って行ってこそ、大きな成果が上がるのである。

例えば、大田区で行う規制の緩和は必ずしも川崎市で行う必要はなく、全体の市場の状況や個々の地域の事情を勘案した上で、柔軟な制度の設計を行うべきなのである。

こういった戦略的規制緩和により、産業の潜在力を十分活かして効果的な市場が爆発的に創り出され、大きな成果が上がることになる。