令和2年12月号

 

こんな杜撰(ずさん)な水際対策でコロナから国民を守れるか!

 12月中旬、日本では新型コロナウイルス感染者数が急激に増加し、感染拡大の第三波にあるといわれている。折しも、イギリス他でワクチンの接種が始まったものの、日本国民皆が今後の新型コロナのパンデミックの推移に大きな不安を抱いている。
今、国民が政府に一番に求めることは、何よりも先ず、この感染拡大を収束させるために最善を尽くして欲しい、ということであろう。感染拡大防止に何らかの目通しが立たない限り、経済の本格的な回復もありえない。

ビジネス往来の活性化は感染拡大に直結

 世界の国々は国外からの感染者の流入に強い警戒感をもって、厳格な入国管理に当たっている。わが国も、日本の国民の安全と命を守るため、新型コロナウイルスが国内に持ち込まれることを防ぐための水際対策には万全を期すべきであることは言をまたない。
 しなしながら、この度、日本政府は感染症拡大の防止と両立させながらも経済を回すためとして、ビジネスに関する人の往来を緩和し、中国を含む九か国との経済的往来については、解禁の方向へと大きく舵を切った。
 この緩和措置では、ビジネスで日本に渡航する場合の要件として、日本への入国前の72時間以内の検査、入国時の検査での陰性証明の他、次のような移動制限が設けられている。
 
⑴ 日本国内に入国後は公共交通機関を使わず、自宅・宿泊施設での待機。
 
⑵ 地図アプリでの位置情報の保存。
 
 問題は、信じがたいことに、入国者がこれらの要件に沿った行動をしているかの追跡や調査を、日本政府は全くしていないということである。

性善説に頼る弱腰な水際対策
 

 しかも、11月30日からは、在留資格を持つ者の中国、タイ、ベトナム等9ヶ国からの入国にあたっては、72時間以内に行われたPCR検査の陰性証明を求められることもなくなった。また、日本に入国する際のPCR検査も必要とされない。つまり事前の陰性証明が全く不要にして、ノーチェックで日本に入国させている。
しかも入国後14日間は、特別に隔離されることもない。公共交通機関を使ってはいけないことになってはいるが、これが実際に守られているのかどうかを厳密に確認することすらしていない。
 これらの入国措置は相互主義になってはおらず、日本人が外国に入国する際には、これより遥かに厳しい要件が課されている。
 先日、台湾で、施設で隔離中であったフィリピン人の男性が、部屋から廊下に8秒間出たとして、約37万円の罰金が科されたと、地元メディアが報じた。
 一方、日本の場合は、自主隔離中の抜き打ちチェックもなければ、行動制限措置に関しても自己申告だけに頼るだけである。遵守しなかった場合の罰則も、会社名を公表するといった軽微なものに留まる。
こうした日本政府の姿勢は、性善説に基づく、極めて厳格さを欠くものであり、これでは新型コロナ感染症拡大から国民の健康と生命、日本社会の安全を本当に守り切ることはできない。

厳格な水際対策で国民を守る

 私が申し上げたいのは、国際的な感染症対策に性善説は通用しない、ということである。少なくとも、海外居住者、及び活動してきた在留資格を持つビジネスマンの方が日本に入国するに際しては、事前のPCRの陰性証明を持たせることを必須要件とし、日本入国後の隔離期間についても、他国と同じレベルの一定の厳格さを設定すべきである。
 こうした提案を国会閉会中も様々な機会をとらえて、また、通常国会開幕後は、与野党協議の場で強く主張してまいりたい。

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